兼定 さて、秋も深~くなってまいりまして、もうすぐ12月ですよねぇ。
谷 そうですね。
兼定 はい。
さぁ、芸術に親しんでらっしゃる方も多いかと思うんですけれども、例えば、映画とか、谷先生、お好きですか?
谷 はい。映画、好きなんですよね。
兼定 うん。
谷 で、ただ、その、映画の好みが、やはり、今、流行ってるようなハリウッド映画みたいなんじゃなくて。
兼定 う~ん。
谷 もうちょっと、さりげない、こう、人生捉えたようなやつが好きでね。
兼定 はぁ~。
谷 そういうのって、大体、ミニシアターとかで、やってるんですけれど、上映期間が短いしね。
兼定 あぁ~。そうですねぇ。
谷 あっ、こんなんやってるんだって気づいたときには、もう、なんか、1日1回上映とかね。
兼定 (笑)
谷 そんなになってて。
あんまりなかなか観たいときに、観れないとこあるんですけど、好きですよ。
兼定 あぁ、そうですかぁ。なんか、じゃぁ、今までご覧になった映画の中で、
「もう、一押しこれ」みたいなの、教えていただけますか?
谷 まあ、一押しかどうかわかんないんですけど、有名な映画でいうと、
アメリカ映画なんですけれど、「旅愁」っていう。
兼定 あっ。結構、古い映画ですねぇ。
谷 古い映画ですねぇ。原題が「サマータイム」かなんかだと思うんですけれどね。
兼定 ほ~う。
谷 で、アメリカの、まあ、キャリアウーマンの女性がね、ちょっとハイミスなんですけど。
兼定 うん。
谷 その方が、バケーション、夏の休みにね、イタリアに旅行して、ベニスへ行くんですね。
兼定 あら、なんかロマンチックですねぇ。
谷 そうなんですよ。
で、彼女は多分、人生をいろいろ諦めて、我慢して、仕事に生きてきたんで、
その自分にご褒美を与えるような感じで、ベニスに来てるんですよ。
兼定 ええ。
谷 だから、こう、ちょっと、それなりの歳なんだけど、なんか、こう、恋が落ちてないかなみたいな、
そんな雰囲気がでるんですよね。その、地元のね、男の人と、まぁ、恋に落ちるんだけれども、
途中で、相手が妻子持ちってわかっちゃって。
兼定 え~え。
谷 それで傷つくんだけどね。
兼定 はい。
谷 まあ、そういうちょっと、苦い、ほろ苦いとこもあるんですけど、全体的にユーモアもあるし、
おもしろいしね、大変いい映画だと思うんですけど。
兼定 へ~え。
谷 昔はアメリカもああいういい映画をね、作ってたなと思うんですけど。
兼定 (笑)えっ。その「旅愁」ってのは、ハッピーエンドではないわけですね。
谷 ハッピーエンドじゃないですね。「寅さん」みたいな終わり方ですね。
兼定 はぁ。
谷 寅さんっていう映画もよく考えれば、旅があって、恋があって、人情があると。
兼定 あっ。確かに。
谷 だから、こう、「アメリカ版寅さん」みたいな。
兼定 (笑)旅愁がですか?
谷 はい。
兼定 あ~ぁ。一度、皆さんも是非、ご覧下さい。
谷 はい。