兼定 さて、先生、最近の子ども達、夢がないであるとか、孤独であるとか、言われますけれども、
どういうふうにお考えですか?
谷 うん。
まあいろんな原因がね、あると思うんですけども、戦争が終わってから、もうずいぶんなりますから、
社会が成熟してきて、まあ、その、盛りを過ぎてきて、いろいろ難しい問題出てきてるとか、
そういうこともあると思うんですけれども、しかし、その、大昔から人間っていうのは
やっぱり孤独なもんなんですよね。
兼定 う~ん。
谷 で、皆孤独で、孤独じゃない人などいないわけで、
ただ、その、孤独であることが、こう、罪悪視されるというか、友達がいないとよくないみたいな。
兼定 う~ん。
谷 見方されてるわけですけどね。
兼定 はい。
谷 そういう見方してること自体がもう、ちょっとおかしいというか。
兼定 う~ん。
谷 で、人間は皆、孤独なんだけども、その孤独に耐える強さとか、それを受け止めて、
前向きに生きる強さとかを、身に付ける必要があると思うんですよね。
兼定 う~ん。
谷 そういうのって、何で身に付くのかと思うと、私は、教養を身に付けていくことで、
人間っていうのは、孤独に耐える力を付けることができるんじゃないのかなと、考えてますね。
兼定 ほ~う。
谷 やっぱり、いろんな昔の人の本を読んだり、そういうのを読んでいくとね、やっぱり、皆孤独なんだと。
その孤独な中で、一生懸命前向きに努力して、いろんなもの生み出したり、あるいは若い頃にね、
人間ってのは何の為に生れてきたんだとか、あるいは何のために生きてるんだとか、そういった、
まあ、人は青臭いというかもしれないけど、そういったことを、真剣に考える時期に、そういうことに
真剣に答えてるような本をね、どんどん読んで、1回徹底的に十代のうちに悩んでおくことなんですよね。
兼定 は~ぁ。
谷 結局、答えはわからないわけなんだけども、やっぱり心がそれで鍛えられていって。
兼定 う~ん。
谷 そういうもんが、凄く今の、社会のまあ、教育の中で、軽視されてるような気がする。
兼定 ふ~ん。
谷 例えば、今、理科教育とか重んじられてますけどね。
兼定 はい。
谷 理科が大事だとか。
兼定 う~ん。
谷 何かこう人間をその、労働の単位としてね、育てることしか考えてないような発想がね、
透けて見えるっていうか。
兼定 ふ~ん。
谷 もっと大事な、やっぱり心の問題とか、哲学とか、そういったことしっかり若いうちにやらないと、
人間が貧しくなるよううな気がするんですけどね。
兼定 なるほど。
とにかく、教養を身に付ける。
谷 はい。
兼定 わかりました。