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みらいレシピ「谷清司法律歳時記」放送内容

疑わしきは、被告人の利益に(平成21年9月6日)

兼定 さて、裁判員裁判が各地で始まってますよねぇ。

 谷  はい。

兼定 で、以前、谷先生が、「疑わしきは、被告人の利益に」っていうふうに、番組で教えて下さったんですけれども、
    ちょっと、この意味でありますとか、教えていただけますか?

 谷  はい。
    「疑わしきは、被告人の利益に」っていうのは、刑事裁判の大原則なんですが、どういったことかというと、
    無罪の人がね、処罰されるのは、こりゃいけないというのは、皆さん、おわかりだと思うんですね。

兼定 はい。

 谷  犯罪を犯したら、刑罰が科せられる。
    で、この刑罰というのは、人の身体を拘束したり、どこか、閉じ込めたりするわけで、自由奪ったりね、
    非常に重い人権侵害を伴うものですから、当然、それにあった、その犯罪を犯したからね、
    そういう自由を拘束されると。
    これはわかるんですけれども、もし、その、そうではなくて、無罪なのに捕まってね、
    処罰されたら、著しい人権侵害ですよね。

兼定 そうですねぇ。

 谷  そういったときにですねぇ、その、犯罪を犯したということを、警察組織、あるいは検察官が、
    立証するんじゃなくて、「あなた、やってないっていうことを、裁判で証明しなさい」
    っていうようなことをするとね、自分が裁判が下手だったから、処罰されたと。
    いうことになっちゃいますでしょ。

兼定 はい。

 谷  それ、非常にまずいわけですね。

兼定 う~ん。

 谷  そうではなくて、誰が見ても、一般人の、普通の感覚を持った人が、この話をみれば、
    やっぱり、この人がちゃんと犯罪犯したと、判断できる。

兼定 うん。

 谷  普通は疑いなくね、皆がそう思いますねと。いうとこまで、捜査機関側が立証しないと、罪に問えないと。

兼定 はぁ~。

 谷  そういう原則なんですね。

兼定 はい。捜査機関の、有罪の立証がなければ、罪に問えないと。

 谷  うん。
    その有罪の立証も、通常の人を基準にして、皆がね、疑いなく、確信できる程度に
    証明しないとダメなんですね。

兼定 それができなかったら、かなり可能性はあっても、疑わしいだけであって。

 谷  うん。無罪と。

兼定 と、いうことは無罪。
    はぁ~。だから、「疑わしきは、被告人の利益になるように、無罪になるように」ということなんですね。

 谷  そういうことです。

兼定 はぁ~。わかりました。ありがとうございます。