兼定 さて、裁判員裁判が各地で始まってますよねぇ。
谷 はい。
兼定 で、以前、谷先生が、「疑わしきは、被告人の利益に」っていうふうに、番組で教えて下さったんですけれども、
ちょっと、この意味でありますとか、教えていただけますか?
谷 はい。
「疑わしきは、被告人の利益に」っていうのは、刑事裁判の大原則なんですが、どういったことかというと、
無罪の人がね、処罰されるのは、こりゃいけないというのは、皆さん、おわかりだと思うんですね。
兼定 はい。
谷 犯罪を犯したら、刑罰が科せられる。
で、この刑罰というのは、人の身体を拘束したり、どこか、閉じ込めたりするわけで、自由奪ったりね、
非常に重い人権侵害を伴うものですから、当然、それにあった、その犯罪を犯したからね、
そういう自由を拘束されると。
これはわかるんですけれども、もし、その、そうではなくて、無罪なのに捕まってね、
処罰されたら、著しい人権侵害ですよね。
兼定 そうですねぇ。
谷 そういったときにですねぇ、その、犯罪を犯したということを、警察組織、あるいは検察官が、
立証するんじゃなくて、「あなた、やってないっていうことを、裁判で証明しなさい」
っていうようなことをするとね、自分が裁判が下手だったから、処罰されたと。
いうことになっちゃいますでしょ。
兼定 はい。
谷 それ、非常にまずいわけですね。
兼定 う~ん。
谷 そうではなくて、誰が見ても、一般人の、普通の感覚を持った人が、この話をみれば、
やっぱり、この人がちゃんと犯罪犯したと、判断できる。
兼定 うん。
谷 普通は疑いなくね、皆がそう思いますねと。いうとこまで、捜査機関側が立証しないと、罪に問えないと。
兼定 はぁ~。
谷 そういう原則なんですね。
兼定 はい。捜査機関の、有罪の立証がなければ、罪に問えないと。
谷 うん。
その有罪の立証も、通常の人を基準にして、皆がね、疑いなく、確信できる程度に
証明しないとダメなんですね。
兼定 それができなかったら、かなり可能性はあっても、疑わしいだけであって。
谷 うん。無罪と。
兼定 と、いうことは無罪。
はぁ~。だから、「疑わしきは、被告人の利益になるように、無罪になるように」ということなんですね。
谷 そういうことです。
兼定 はぁ~。わかりました。ありがとうございます。