立証困難ゆえの公訴時効(平成21年6月7日)
兼定 さて、谷先生、5月の最終週、先週なんですけれども、時効について、お話伺ったんですが、
今日はその中でも、「公訴時効」っていう言葉について、教えていただけますか。
谷 今、ちょっとね、話題になってますけれども、民事の時効とはちょっとお話が違って、
何か犯罪を犯してもですね、ある期間が経過すると、もう刑事裁判にかけられない。
要するに、刑罰受けなくても済むと。そういう制度があるわけですね。
だから、よく、新聞なんかで、あの事件が時効になったとかいうのが、公訴時効のことですね。
だから、もう、裁判ができないもんだから、それ以上捜査しても、無意味なんで、
もう、それで捜査を打ち切りと。いうことで、終わってしまうと。
これについて今、賛否両論、どちらもあるということなんですけどね。
兼定 ふ~ん。はい。この公訴時効なんですが、字なんですが、公に訴えると書きますねぇ。
谷 そうですね。
で、やっぱり、普通の人の感覚からすると、犯罪の被害に遭った人のこととか考えて、
いやもう、そりゃ、いつまででも、罪を犯したら償わないといけないんじゃないかと、
いう考えも一つなんですが、根本的にはですねぇ、疑われた人の立場になったときにね、
本当にまぁ、罪をやってれば、あれですけど、やってない人が疑われたときに、
10年も20年も前のことをね、アリバイやら、いろんなこと、立証できるかと。
兼定 う~ん。
谷 例えば、証人を捜してきたって、あの人は知っていると、私とその日いたし、私はやってませんと、
いうことがあってもね、その人、亡くなってたり。
兼定 ほ~う。
谷 そういうことも有り得るわけですね。
時間が経つっていうことは、どんどんどんどん、犯罪の立証も難しくなるかもしれませんけど、
無罪の立証だって、とても難しくなる。
兼定 ほ~う。なるほど。なるほど。
谷 で、捜査機関はそりゃぁ、ずっと捜査積み上げてるわけだから、昔の証拠とか、取ってあるわけでしょ。
兼定 はい。
谷 ところが、ねぇ、突然ですね、10年以上経ってから、言われてもですね、いや、俺、やってないし、
身に覚えがないと言っても、何も具体的な逆の立証ができませんから、なかなか難しいです。
兼定 は~ぁ。じゃー、無実の人にとっては、この公訴時効というのは、大事なことですね。
谷 そうとは言えますね。
兼定 わかりました。