みらいレシピ「谷清司の法律歳時記」放送内容
究極の素人を目指す弁護士(平成21年1月25日)
兼定 さて弁護士のみなさんというのは、もう日本で一番難しいとされています国家試験をパスして、
司法試験をパスして、その後も若干制度が変わって短くなったとはいえ、研修でまた勉強して、
勉強、勉強で本当大変だなぁと思うんですけれども、いかがですか?
谷 そういうイメージを持っておられると思いますし、私自身も実際勉強してますけれども、
ただ勉強すればいいってものではなくて、我々が目指すものっていうのは究極的には素人、常識人を
目指さないといけないと思うんですね。
兼定 えっ!先生、待って下さい。
素人を目指す。常識人を目指すってどういうことなのかわからないんですが。
谷 我々が、例えばお手伝いする仕事、離婚事件だったらある家庭について、我々もちろん素人だし、
それから建築紛争で、もちろん我々大工さんじゃないですし。
要するに専門家じゃないわけですね、一つ一つの事件については。
それをその依頼者からよくお話を伺って、全部対処していく。
そういう意味ではニュートラルな立場でないといけないし、いい弁護士のイメージっていうのは究極的にいうと、
いろいろ経験を積んでお年を召された、例えばおじいさんがおっしゃることと同じことを同じ結論に達する、
それが多分いい弁護士なんじゃないかな、と思うんですね。
我々いろいろな法律を武器として持ってますけれども、それは依頼者の正当な利益を獲得するために
駆使するわけであって、そういう意味ではもちろん、法技術、これはプロとして身につけなければなりません
けれども、いろいろこんな解釈もできるんじゃないかと屁理屈を言いながら、変なとこへね、
依頼者を連れて行ったら、その人の人生を誤らせてしまう事になるわけですから、
そこは気を付けないといけません。
兼定 なるほど~。
裁判であったりとかの時に弁護士の方がおっしゃることっていうのは、
常識人が常識の範囲内で考えることではないのかと思ったのですが、
常識の最たるのものでなければならないことなんですね。
谷 常識を導くために、常識に行き着くために、法律の理論を駆使すると、そういうふうに思っていただいた方が
いいと思います。
兼定 なるほど。なんかわかってきたような気がします。
ありがとうございます。
谷 どうも。