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労働問題に関するよくある質問

 会社から突然、口頭で解雇を言い渡されましたが、解雇されるような理由は
 全く思い当たりません。このような不当な解雇を撤回させるにはどのように
 すればよいのでしょうか?
 裁判所に解雇無効を訴える方法としては、大きく分けて
 「労働訴訟」と「労働審判」の2つがあり(これら2つを
 あわせて、以下「労働裁判」と呼びます。)
 それ以外に、労働裁判以前に会社と直接交渉する方法が
 あります。
 労働訴訟の典型は、解雇無効を理由に雇用関係がまだ
 続いていることの確認と、解雇以降払われていない給料の
 支払を求める訴訟(雇用関係存続確認等請求訴訟といい、
 後に触れる仮処分に対して「本案訴訟」といいます。)を
 提起する方法です。
 これに先立ち、本案裁判を続けるため必要な期間に限り、とりあえず給料を
 支払うべきことについて、裁判所に仮の判断を求める方法(賃金仮払仮処分
 といいます)もあります。
 労働審判は、平成18年4月に新しく導入された制度です。
 最終解決までに仮処分・本案訴訟の2段階が必要になる労働訴訟によった
 場合の裁判の長期化を避け、専門知識の補助も得て円満解決を促進する
 ことなどを目的に作られた制度で、原則3回までの審判期日で
 労働者・会社双方の主張を出し尽くさせて労働審判委員会が審判を
 出すことになっています。
 3回の期日の間に、労働審判委員会から柔軟な和解案がだされるなどし、
 調停で解決する場合もあります。労働訴訟・労働審判のどちらの方法を
 取るにしても、裁判に入る前に、まずは弁護士があなたの代理人となって
 会社と直接話し合ってみて、解雇を撤回する意思が会社にあるかどうかを
 確かめ、その意思がある場合には裁判外で和解を成立させる方法もあります。

 会社が理由もなく解雇通告を言い渡しておきながら、解雇予告手当も
 支払ってきません。 とりあえず、解雇予告手当の支払だけでも請求
 できるでしょうか?
 解雇予告手当は、労働者を解雇する場合に使用者が支払うことが
 義務付けられたものです(労働基準法第20条第1項)が、これは
 有効な解雇を一応前提にしていると解され(逆に、法的に無効な
 解雇の場合には、理論的には解雇予告手当でなく、従来どおり給料を
 請求することができることになります)、後に労働裁判になった場合に、
 解雇予告手当を使用者に請求することは、使用者から受けた解雇の
 効力を受け入れたものだと主張されるような場合もありますから、
 解雇を無効と考えて争う意思がある以上、解雇予告手当は積極的に
 請求しないほうが賢明でしょう


 労働裁判等で解雇の無効を争っている間に、新しい勤務先が
 見つかった場合には、労働裁判はすぐにストップしなければ
 いけないのでしょうか?労働裁判中は、アルバイトをするなどして
 いくらかの収入を得ることも禁止されるのでしょうか?
 例えば雇用関係存続確認と未払賃金を請求する訴訟の最中に
 見つかった新しい勤務先に就職することにした場合、解雇した使用者に
 対して雇用関係の存続を求め続けることは、新しい勤務先に
 正式就職することと矛盾しますから、雇用関係存続確認を請求する
 部分は取り下げることになるでしょう。
 これに対し、新しい勤務先に就職するまでの間の未払賃金について、
 解雇の無効を根拠に支払請求する部分は、新たな就職と何ら矛盾
 しませんから、この部分に限定して裁判所の判断を求め続けることが
 できることになります。
 これに対し、労働裁判の途中にアルバイト等で暫定的に労務を提供して
 賃金を得る行為は、雇用関係存続確認を求めることと矛盾しませんので、
 差し支えありません。
 ただ、裁判期間中に得ていた収入は、最終的に、使用者から支払われる
 未払賃金から控除される場合があります。

 会社の就業規則には、「会社に業務上の必要がある場合には、
 従業員に配転を命じることがある」と書かれていますが、先日突然、
 私は東京の本社から北海道支社への配転を命じられました。
 自分としては、東京に自宅も購入しており、転勤したくはないのですが、
 これに従わなければ解雇などをされてしまうのでしょうか?
 会社が従業員を配転しようとする場合、就業規則等に根拠があるだけでは
 足らず、その従業員に配転を命じる必要性と、配転によってその従業員が
 受ける不利益の程度を考慮して、その不利益が余りに大きい場合には、
 配転命令自体が無効になり、それに従わないからといって従業員に不利益な
 取扱いをすることはできなくなります

 実際には、その会社で、従業員に対して北海道その他遠方の支社に転勤
 させる事例がどの程度多いか、といったことが重要になってくると思います。

 私はここ何年もの間、慢性的に忙しく、毎日5~6時間も残業し続けたのに、
 会社からは残業代が定額で5万円程度しか支払われていません。
 過去の残業代を、裁判によって支払ってもらうことができますか?
 残業代を含む賃金債権は、2年の時効にかかりますから、請求できるのは
 過去2年分に限られることになります

 未払残業代の請求に際しては、タイムカードその他の基本的証拠がある
 場合にはそれに割増率をかけて請求することになります。
 これに対し、タイムカード等がない場合には、業務用メールの送受信記録
 その他の資料を整理し、詳しく検討して始業・終業時刻をできるだけ特定して
 請求することになります。



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